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松陰幽囚しょういんゆうしゅう の旧宅■  松陰神社・東光寺周辺マップ

萩循環まぁーるバス〈東回り〉《松陰神社前》を降りて、松陰神社の鳥居をくぐれば、 瓦ぷきの粗末な家があります。ここは、明治維新で活躍した人たちが、若い時に学んだ 松下村塾です。 松下村塾(しょうかそんじゅく)の隣に、 瓦ぷきの大きな建物があります。 この建物が、松陰の幽囚室のある杉家の旧宅です。

よく間違えられますが、松陰神社の境内に松下村塾を建てたのではなく、 杉家の敷地の隣に、明治時代になって松陰神社が建てられました。
 江戸時代には、このあたりの地名を松本村の 清水口(しみずぐち)と 呼んでいました。杉の一家は、松陰が十八才の時、 この家に引っ越してきたのでした。
 下田での海外渡航に失敗した松陰は、1854年(安政元年十月二十四日)、萩の野山獄に入れられました。 あくる年の十二月十五日、藩から許しが出て、一年二か月にわたる野山獄での生活を終えて、 両親の待つ杉家へ帰ってきました。わが家へ帰ってきたといっても、謹慎の身ですから、 庭へ出ることや家族以外の者と会うことなどは禁止されていました。 そのために、松陰は三畳半のせまい部屋に閉じこもり、ひたすら読書や書きものをしました。
 そのような松陰のようすを見て、父や兄、親類の久保五鄭左衛門は、 松陰が野山獄でおこなっていた「孟子」の講義を続けるようにすすめました。 最初は、松陰の講義を聞くのは、家族と親類の者たちだけでしたが、 しだいに松陰の教えをうけにくる若者たちがふえていきました。 こうして松陰は、二年近くの間このせまい部屋に閉じこもったまま、生活を送り講義を続けたのでした。
さて杉家の旧宅の一角には、 今でも台柄(だいがら)が置いてあります。 台柄というのは、 玄米を自米にする米つき台のことです。松下村塾では机について本を読むだけではなくて、 働きながら勉強することもありました。 塾生は松陰と向かい合って、台柄の上にあがり、天上からつるした板の上に本をのせ、 二人で(きね)を踏みながら勉強したのでした。

吉田松陰(よしだしょういん)

 吉田松陰は、今から155年前の1830年 (天保(てんぽう)元年八月四日)、 萩城下のはずれの松本村で、 萩藩士杉百合之助(ゆりのすけ)の 次男として生まれました。
 松陰が生まれたあくる年は、萩藩にとって大変な年でした。 この年、ふだんから藩によってきぴしく税を取りたてられていた農民たちが、立ち上がり一揆を起こしたのでした。 農民たちは、不正な商人や村の役人の家などを打ちこわし、萩藩全体にその勢いが広がり、 萩城内はふるえあがったといわれています。萩藩は、この大一揆によって大きな打撃をうけ、 村田清風(せいふう)が 藩の政治のたて直しをおこないます。 しかし、清風が政治の第一線からしりぞくと、そのあと、 藩の政治は、たぴたび政治をおこなう人が交替し、ゆれ動いていきました。  萩藩だけでなく、全国を見回しても、天保という年号の時(1830年〜1844年)には、 大飢饉が起こり、たくさんの人たちが苦しみました。とくに、1836年(天保七年)の大ききんは、 とてもひどくて農村では、たくさんの人が飢え死にをし、都市でも米のねだんが高くなって、 生活が苦しくなりました。
 そのため、各地で農民たちは、年貢の取りたてに反対して一揆を起こし、都市では貧しい人たちが、 米屋や金持ちの家をおそう打ちこわしがたぴたび起こるようになりました。 幕府は、老中の水野忠邦(ただくに)が 政治のたて直しを進めますが、失敗してしまい、幕府の力もおとろえ始めてきました。
 このように国内が混乱しているとき、国の外からもその混乱をもっとかき立てるような事件が起こりました。 1853年(嘉永六年六月三日)、 アメリカのペリーが四隻の軍艦をひきいて、 東京湾の入口、浦賀(今の神奈川県横須賀市)にあらわれ、幕府に開国をせまったのです。 幕府をはじめ大名たちは、おどろきあわて、農民や町人たちも、けむりをはく黒船に大さわぎをしました。 外国の軍隊がせめてききて、日本がふみにじられようとしているといった危機が日本中をおそいました。
 このような危機にたいして、なんとかしなければいけないと、身をなげうって動きだした人が、 吉田松陰だったのです。 まさに松陰は、日本中がはげしくゆれ動き、新しい世の中がやってこようとしている時代に生まれ、 活躍したのでした。

●参考・引用資料『親と子の史跡探訪』萩文化財保護協会

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